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「動いている庭」 ジル・クレマン

日仏会館で、フランス人の庭師/修景家/小説家/教授のジル・クレマンさんの講演「都市のビオロジー」を聴いてきました。

1991年の著作である「動いている庭」の邦訳が刊行されるので、それに合わせての講演とのこと。講演のタイトルが気になって申し込んだので、事前知識はゼロでした。それでちょっと困ったことに。


動いている庭動いている庭
(2015/02/26)
ジル・クレマン

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フランス式庭園の庭師や、商業的なランドスケープデザイナーの方々をイメージして講演を聴き始めたのです。ためになる話が聞けるとか、楽しく知識が身に付くとか、笑わせてくれるかも、とか、そんな感じです。

すると、講演が始まるやいなや、頭の中が「あっちょんぶりけ」に。そういう何かを提供してくれる話ではありませんでした。メモを取りながら、ボケた頭の固いチャンネルを回していたら、やっと少しずつ合ってきました。あとは、想像力フル回転で~。

【講演メモ抜粋】
・生き物の気ままさとエネルギーに沿った形で世話をする庭を「動いている庭」と呼ぶ。

・「惑星という庭」の意味するところは、囲われているエリアを庭と呼ぶが、今は地球環境の中ではお互いに影響しあっていて、地球全体が大きな庭のようなものだということ。

・何の手も加えない荒地、放棄地を「第3風景」と呼び、そこにある自然のままの多様性とエネルギーが一番尊いものである。

【私の感想抜粋】
(ビオワインとか、マクロビ、などの考えと近いのか?)
(フラーの「宇宙船地球号」的な考え方かもしれないけど、地球全体として環境を考える必要があるということ?)
(自然農法とかあるけど、何も手を加えない、となると地球全体がジャングルになりそう・・・)

クレマンさんの作る庭は、動いている庭の中に第3風景を取り入れて、まったく手を入れないエリアを意図的に作るのだそうです。庭師というより、哲学的な前衛芸術家のよう。

上記3つのキーワードが講演の中心でしたが、ドードー鳥の消化器が仲介する発芽の例、生い茂っても隣の樹とは絶対に距離を置くモンキーポットという樹木の例、毒を出すアカシアの例、など、植物や生物の間のコミュニケーションについての話も興味深かったです。


ところで私は、いわゆるグローバル企業に勤めていた間に、商業主義、資本主義の環境で結構鍛えられました。企業人的考え方は問答無用で身に染みています。

でも、元々の私はちょっとポエムな人間で、企業人・政治家・銀行家などは、エンデの「モモ」に出てくる灰色の男たちと同じ悪の手先のように思っていました。

今日の講演には、自分の中にある商業主義・資本主義的考え方をもう一度意識し直すことになったし、子どもの頃に持っていたそうではない世界の見方を呼び覚まされました。また、社会の中で漫然と生きていると、提供されることに慣れてしまって、自分で思索しなくなる事にも気づかされました。

知っていたら行かなかったくらい想定外の内容だったのですが、こういう偶然にこそエネルギーがあるのかも。


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